ドクターTのつぶやき

2021年
06月29日
闘病記 その8 その後の回復...

さて、ようやく歩行許可が出た。そうとなれば私の願いはただ一つである。

 

 

 

 

 

 

「尿道バルーンを抜いてください。」

 

 

 

 

 

 

術後から入っている尿道バルーン、少し体を動かすだけで違和感マシマシ、耐えられない状況に陥っていたのだ。

 

 

 

 

「少し血尿が出てますね。」

 

 

 

 

血尿がなんぼのもんじゃい!、抜けてしまえばこちらのもの、ベッドの起き上がりは痛みで困難はあるものの、起きてしまえばトイレにも歩ける、何より、入院当日に購入したペットボトルのお茶も底をついてしまっている、補給も自分で行けるではないのか!

 

 

 

 

 

 

午後遅くになって少し発熱も落ち着いたようだ。自販機からお茶を購入すべく、自力でベッドから起き上がった。まだ自由ではない、起き上る時には左手で頭を支える必要がある。手足の動きについても何か操られているような感じすらする。首は動かない、足は相変わらずプルプルしている、ただ、自分で地面を踏みしめている感覚がうれしい。

 

 

 

 

 

 

どうにかこうにか、時間を要してお茶を購入するという私の術後の初めてのチャレンジは成功をおさめた。

 

 

 

だが、その余韻に浸っていると、すぐさま看護助手さんがやってきて声をかけてくれた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「お茶配っているので、そのコップに入れましょうか?」

 

 

 

 

 

 

ああ、この痛みと戦ってペットボトルのお茶を購入するという決死のイベントは何だったのか...

 

こうして私の一世一代の努力は無に帰したのであった。

 

 

 

 

 

 

この日から順調に回復していくのかに思えたが、血尿に起因するかと思われる発熱が続き、同時に首の痛み、全身倦怠感も続くため土曜の夜までそのまま苦しむことになった。

 

 

 

 

日曜、リハビリのスタッフが再評価、ということで部屋を訪れてくれた。

 

 

 

 

頚椎症は腰椎からくることが多いとのことで普段のストレッチ方法など教えてくれたのはよかった。意外と自分の右下半身が左に比べ固いことも分かったし。

 

 

ただ、某セラピストさんは全身評価ということで四肢の深部腱反射の評価をしてくれたようだったが、脳神経外科としてその道の専門家である私に腱反射の評価を行うなどおこがましいw。

 

 

 

 

 

 

「その打腱器の使い方、間違ってますやん、それで正しい腱反射が出るわけないですよ。それに、反射が出てもいないのに。「ああ、いいですね。」とはどういうこと??」

 

 

 

あの打腱器の使い方だけは黙っていられなかったんですが、黙っていたんです(笑)。

 

 

 

 

 

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余裕かましているように見えますが、ここまで来るのにずいぶんかかった。

 

 

 

 

 

術後4日目、熱も少し下がったのでようやくシャワー浴の許可が出た。

 

さすがに清拭だけじゃ気持ち悪い。

 

 

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まあ気持ちいいもんです。

 

人生の中で一番気持ちいいシャワーだったかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

そんな感じで進んだ私の入院生活は6日間でした。6日が短いのか長いのかは何とも言えませんが万全の体調で退院しようと思ったら全然足りませんでした。

 

もう少し休養期間をしっかりとって、万全の体制で臨むのが大事だな、と思いました。

 

 

 

 

 

 

そして退院当日、お迎えに来てくれた相方さんが乗ってきてくれたのは、「86」でした。

 

 

さすがにスポーツカー、加速もすごいし減速時のGもすごい、いい車だ。

 

 

だけど、さすがに首、痛いよw

 

「もうちょっと体に優しい車あるでしょ? 」

 

 

 

 

 

 

 

 

その後少しずつ体調も戻りつつあります。以前のようなバリバリ遊べる体に戻すには数か月を要するでしょう。周りのスタッフにも、患者さんたちにも迷惑をかけつつとなりますが、いつまでも若くはないこの体にパワーを取り戻すよう精進したいと思いますのでよろしくお願いいたします。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

先日、術後3週間、久しぶりに体を動かして六甲山に登山してきました。

 

 

IMG_3734.JPG

 

 

 

 

 

 

 

まあ体力の落ちていること...

 

 

 

下りはとくに、足がプルプルして力が入らず何度もずっこけそうになりましたよ。

 

さて、もう一度鍛えなおしましょう\(^o^)/

 

 

 

 

 

 

 

では、お付き合いいただきありがとうございました。

 

 

 

おわり。

 

 

 

 

 

 

 

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