高血圧
診察室血圧 | 家庭血圧 | |
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若年、中年、前期高齢者 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
後期高齢者 | 150/90mmHg未満 | 145/85mmHg未満 |
糖尿病 | 130/80mmHg未満 | 125/75mmHg未満 |
慢性腎臓病 | 130/80mmHg未満 | 125/75mmHg未満 |
脳血管障害 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
冠動脈疾患 | 140/90mmHg未満 | 135/85mmHg未満 |
<生活習慣の改善>
高血圧の治療には、運動、食事などの生活習慣の改善が欠かせません。
1、減塩
塩分の取りすぎにより体液量が増加し血圧が上がります。1日6g以下を目標にします。
2、運動
合併する病気や高血圧の重症度、年齢などにより異なりますので、主治医に確認するようにしましょう。
一般に軽い運動の継続は血圧の低下につながるとともに体重管理という点からも大切です。肥満は高血圧の原因となります。
肥満は高血圧の原因となります。
3、飲酒
適量は男性でアルコール量として1日20~30ml(日本酒なら 1合程度)女性はその半分までです。
過量のアルコールは血圧を上げるだけではなく肝臓にも負担をかけます。
一方で少量であれば、心臓病や血管の病気を増加させることはないため、血圧や心臓に限って言及すれば、
かならずしも禁酒の必要はありません。
4、禁煙
高血圧でもっともよくないのは全身の血管の動脈硬化が進み、さまざまな重篤な病気を引き起こす点です。
喫煙は血管を収縮させ血圧上昇につながるだけでなく、血液の流れを悪くし、血管に直接障害を与えることにより、
動脈硬化を促進させます。
禁煙は高血圧治療という範疇を超えて健康維持にとても大切です。
5、その他
入浴は適温(40度くらいのぬるめ)にしましょう。脱衣所と浴室の室温差にも気を付けてください。
十分な睡眠と休養、ストレスをためない工夫も大切です。
<薬物療法>
降圧剤を服用することで、血圧を目標値に保てるよう目指します。
作用機序のことなる複数の系統のお薬の併用が有益である場合があります。
血圧の薬は、生涯服用しなければならないと思われる方も多いと思います。
たしかに、お薬を服用するのは負担ですが、お薬を飲む事によって、高血圧にまつわるさまざまな重大な合併症を予防しているとご理解いただけたらと思います。
生活習慣をしっかり守り、血圧が目標値を保てていれば、お薬の減量や内服をとめることも出来ます。
よくないのはご自身の判断で内服をやめてしまったり、飲み方を変えてしまうことです。高血圧の治療やお薬に関して疑問があれば、主治医によく質問してみることが大切です。